オダギリジョー初監督の映画。
川の水のトポトポという音や、鳥の鳴き声、焚き火のパチパチ、夜の虫の音。
余計な音楽がなくて、新潟の自然がそのまま映像と音で感じられた。
物語の軸としては、長年村と町の間の川を渡してきた船頭と、川に橋が建てられるという文明化が対立構造で、そこに川から流されてきた少女お風や川の亡霊などのミステリー(ホラー)が物語を前に進めるアクセントとなっていた。
「風が吹くのを止められないように、変化は不変。だけどその諸行無常の背後にあった、美しい何かを、僕らは忘れてしまったんじゃないかな」っていうメッセージが込められている気がした。