やすお

リマスター: ジョニー・キャッシュのやすおのレビュー・感想・評価

3.7
ジョニーキャッシュがホワイトハウスに招待されて演奏することになった背景について描かれている。

結局ニクソン大統領はジョニーに歌ってほしい曲(政策の足枷になっている特定層を揶揄するような題材)を事前に依頼したものの、それが発覚してマスコミにリークされたりして一大事になり、結局ジョニーは葛藤の末自分が社会に対して思うことを直喩による批判なしに淡々と歌ってみせた。

ジョニーキャッシュの政治に対するスタンスが好き。身の丈を越えず、誰かを特定して傷つけたりせず、自分の実体験についてや社会を俯瞰して素朴に感じた疑問についてぶつけること。

ただし、現代はネット社会の台頭と過度なコンプライアンス意識により、自分の思うこと考えてることを素直に発言することさえも許容されない。なので、"ロック"が好きな身として、そうした真の意味で自由な言論が許される当時の音楽(当然当時も過度な表現の制限はあったに違いないが)を好まずにいられないかも。
やすお

やすお