ねこみっくす

貞子のねこみっくすのネタバレレビュー・内容・結末

貞子(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

恐怖度はかなり低めなので、退屈でなければお子さんでも観られるかも?
恐怖を求めて鑑賞するとめちゃくちゃつまらないです。

本作の圧倒的WINNERは貞子であり、姉弟の家族愛は敗れてしまいます。
恐怖度で言えば次点は佐藤仁美さんのうますぎる境界例患者の演技です。
序盤にはキーパーソンになるのかな?と思われたイケメン先輩医師は、なぜか後半には存在感ごとサッパリと掻き消えてしまいます。

YouTuberの弟は貞子に引き摺り込まれ、目の大きな医師の姉もラストには精神崩壊後に貞子に殺されてしまう瞬間を確信させるという絶望オチですが、
わたしは、あぁこれはつまり中田監督の勝ちって事か!レジェンドエキシビジョンか!などと思いました。

だって、貞子はこれで良いのです。人間ドラマなんかに負けず、圧倒的に無慈悲でなくちゃ。
貞子が手に入れられなかった家族愛が、貞子に勝つことなんて期待してはいけないのです。
だってこの映画のタイトルは、貞子。

そして、当時のインタビューにて『もし私が貞子とバトルしたら負ける気がしない』などと豪語していた最強バンド・女王蜂が、
優しく前向きなサビを歌い上げつつも、絶望的な一言の歌詞で終わる「聖戦」というシンフォニックなED曲が、本編の救いのなさを何倍にも増し上げてくれます。

さらにエンドロール後に来るダメ押し。

いや〜良いですわ。良い。