mimumurinu

ドラゴンクエスト ユア・ストーリーのmimumurinuのレビュー・感想・評価

1.0
《鑑賞後の感想》

ほらね





ネタバレなしで。

寒い副題「ユアストーリー」で予感はしてたが、やはり[全部言ってくる]。言われたくないことも、ドラクエファンなら分かっている事も。



あまりの不評っぷりに観るつもりが無かった妻も観たいと言うので、夫婦で鑑賞。
ゲーム好きの妻の観終わった感想「傷ついた」が全てだと思う。


CMでCG版ルパンも公開する事が分かり、山崎監督の仕事の早さ、ビジネスマンっぷりには驚いた。公開中のアルキメデスの大戦を含め、同時に3本撮っていたということか。愛を込めて作品を作っている余裕などないのは当然だろう。


本編について。
まず、音楽よ。「ドラクエファンはこれ流しときゃ喜ぶっしょ」感があり、興ざめ。
確かに、ドラクエの名曲達が劇場で流れた時は高揚した。でもそれも最初だけ。
これでもかってくらい「ほらドラクエのBGM使ってるよー」ってな感じで曲を使う。

ここ!っていうキメで使ってくれよ。名曲は。
シンゴジラは最後にキメ曲を持ってくるから鳥肌が立つの。ファンはそうなの。何が違うか。
監督に愛がないから。


キャラクターデザイン。
ギャグが寒い 。その辺の大学生のノリ。そのせいでキャラクター(特に主人公)がとても軽い。それ故、あんなに過酷な運命を送っている主人公に全く感情移入が出来ない。

また、世界を意識して鳥山明デザインを使わなかったらしいが、(多くの方が既に言ってると思うが)意味不明。
リアルタイムでドラクエをプレイしてた人、その子供、ひょっとしたら孫までがメインターゲットでしょ。ドラクエ5を親子3世代でプレイ出来て、映画も楽しめたならどんなに素晴らしいことか。
ドラクエはすぎやまこういちだから、鳥山明だから世界中で愛されているのに、そのファンを置き去りにする意図が理解出来ない。

堀井雄二氏に「ゲームを知らない人でも楽しめる作品を」と言われて作ったものらしいが、本末転倒だと言わざるを得ない。
前述の通り、ゲームを楽しんだ人が主な客層であることは明白。堀井氏に言われた事を意識し過ぎたあまり、とても悲惨なものになってしまっている。
そもそも、ほとんどダイジェストのように進んでいくストーリーを、ゲームを知らない人が楽しめるのか疑問だ。
正直、堀井雄二さんが何故今作の出来、脚本でGOサインを出したのか‥。残念だ。本当に残念。



観客に伝えたい事、メッセージは分かるが、上手くいっておらず、そのために怒りを買っているのだろう。
逆説的な言い回しが全く下手くそで、失言をして辞任に追い込まれる政治家みたいな脚本。
映画やゲームを好きな事を全否定された気分。
他の方の意見でもあった、「たけしの挑戦状」の意味がよく分かった。


褒められるのは、

・キラーパンサーが可愛かった
・石像を爪でカリカリする音がリアル
・有村架純さん、波瑠さんが意外に頑張っていたこと

くらい。


映画を観て「傷ついた」のは初めての経験で、それはそれで貴重な映画体験だった。
ある程度覚悟はしていたので、仕方がない。
ぬわーっっ!!

この映画を観ようと思っている方には、レディプレイヤー1とLEGOムービーを観る事をオススメしたい!

以上



《鑑賞前の感想》


YOUR STORY?
誰目線で言ってきてんの?
ドラクエはずっとMY STORYなのですがねえ。




「君だけの物語」っていうのはドラクエ製作者側の想いであって、あくまでも裏テーマでしょ。
それをゲームではいろんな工夫で感じさせてくれるし、ファンはそこを愛しているの。
自分が世界を救ったんだって。

それをお得意のダサいタイトルに持ってくるあたり本当に下品。
言うな。
mimumurinu

mimumurinu