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あたえられるか否か 徳川埋蔵金120年目の挑戦のkawaruのレビュー・感想・評価

2.8
プライムビデオにて。

中学くらいんときにみたDPZの特集が水野氏とのファーストコンタクトだった気がする。その当時とこのドキュメンタリはほぼ同時期だったらしい。自分は"徳川埋蔵金"というワードが生を帯びていた時代の最後たらへんの人間だと思っていて、以降にとってはもはや聞き慣れないし知らないといった向きも多いことだろう

水野氏の埋蔵金にかける思いや哲学が、70を越えた人間とは思えんくらいはっきりと力強く語られるさまは揺るぎなき信念そのものがヒトの形を得たよう。出ないわけにはいかんのだ、水野以外掘れんのだ。埋蔵金にあやかろうと一攫千金を夢見、超能力だったり独自理論だったりをひっさげて赤城山に集う有象無象、水野氏に「俺の考えた最強の解釈」を垂れるおっさん共のシーンは胡散臭さがマックスで最高

三代にわたって(真偽のほどはわたしは知らないが)由緒ある古文書を代々受け継ぎ赤城山を掘り続ける一族、こう書くといかにも「盲信的に突き進む亡者」然としているが、映像で矍鑠と語る水野氏は埋蔵金に取り憑かれていたという初代そして先代らのそれとは違う態度を表明しているようで、さりとてそれはヤケクソではなく、掘り当てることを人生の使命と位置付け、またそうであることに疑念がない。自分の手で掘り出されるべき埋蔵金との勝負をしている眼だ。なんという気力・活力だろう。これが齢70を越えた信念である。豊富な黒髪は強い心から。みんなドリームをもとうぜ

水野氏宅の実家感がすさまじい
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