作中の至るところで女性軽視、女性差別的な描写や発言がグサグサと鋭く主人公ペトルーニャをはじめ登場する女性へ意識的、無意識的に投げつけられる。
女は男より劣っている
気に入らない結果をもたらした女にはどんな暴言や脅しを使ってもかまわない
容姿を非難する
子どもの面倒を見るのは女(母親)がすること
たしかに主人公は自堕落な生活をしていただろうし、それゆえの職歴や容姿に対する厳しい意見だとは思う。だからこそ余計に身につまされる。
終始チクチクと心を刺されるような気持ちになるのに、ラストシーンのペトルーニャのあの表情を見た瞬間、彼女は自堕落で自己中心的で自尊心の低いだけの弱者女性なだけではないのだと晴れやかな気持ちになるし、いい映画を観た!という気持ちにしてくれた。