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SKIN 短編のsakiのレビュー・感想・評価

SKIN 短編(2018年製作の映画)
4.0
人であり親でもある、それが何の慰めになろうか、いや寧ろ。
子供は、悲鳴を、咆哮を上げる事はできるが、真綿の内、語るには足りず。
蛇も獣も。その色で生まれた。
無意識の差別は誰しもにあり、その垣根は環境により。
誰も、全て、にはなれず、知り得ない。
それでも、己が境界に想い馳せねばならないだろう。人ならば。

どうしても、優しくも行きずりの他人より、親の悲劇に強い衝撃と悲しみを覚えた少年。
その構図など知らぬ間に、ただただ引き金に指をかけ。

二人の少年の眼差しは確かに重なり、しかし過ぎ行く。

切れ味鋭い画と展開で魅せながら、我が事、を問う物語。
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