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トールキン 旅のはじまりのぷちのネタバレレビュー・内容・結末

トールキン 旅のはじまり(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

綺麗な映像で飽きない
トールキンには思い入れも知識もないため
当時の何かと上品な🇬🇧上流階級のアンティークや絵、壁紙、内装、大人に混じってまだ若い子弟がティーサロンではしゃぐ様子など全く非日常の美しい夢が見れた

ワーグナーのニーベルングの指環で踊るシーンはオペラ座の裏側での秘密の恋する2人デートなせいか明るく楽しげ
北欧神話、古代語、トールキン作品
全体の要素は伝わった

後日エディスの婚約を知り失望したトールキンに愛は成就するもしないも関わらず、その愛自体の美しさは変わらないと語った詩人の友人の慰め方が素敵だった
男性が自立する為に学位を得ようとする事を、自分と学位とどちらを選ぶのか?と責めた年上のエディス
年上女性で孤児という当時の弱くて不利な立場からは仕方ないが、彼が21才になるまで待てる程の危険は犯せず、いくら愛があっても生きていくには周囲に流されるしか術がない立場では自然な流れかもしれないが、それとは対照的に
心に残る損得なしの友情愛、それこそ美しく思った
トールキンの救われない自責の念を僅かでも解きほぐしただろう
戦場に向かうトールキンがエディスへ
幸せ以上のもの、魔法を願えるようになったのも、こういった周囲の友情に支えられてこそ、変に歪む事なく真っ直ぐで豊かな愛が育まれたのだと思う
その姿勢はエディスにとっても私は待たされる価値があるのだと勇気づけたのではないか?

愛の連鎖は素晴らしい豊かさを生む
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