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スキャンダルのmのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
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フェミニズムに興味があるので、すごく気になってた。スキャンダルという邦題に疑問を抱きつつ、観賞。

スピード感が早く、登場人物が多いので上手く整理しつつ見ないと結構大変かも。ニュースや政治に関心があって予備知識がある人だとかなりすんなり観れると思う。

序盤に出てくる"フェミニストなのか?""違う"とか"フェミニストではないけど"という台詞がすごく萎えたけど、これって現実なんだよなあと思った。寧ろFOXで生き抜く為にはそうしないといけなかったんだろうけどね……
女が辛いと声を上げると、"女だけが辛いんじゃない。男も辛い。"みたいなニュアンスの台詞もあったけど、この考え方では男女平等って上手くいかないんだよなあと再認識。辛いならそれぞれ声を上げるべきなのにそれが現実でも上手くいかない。物言う女性は煙たがられてる。現実を改めて見せつけられた感じだった。

はっきり言うとセクハラ被害が題材なので、見ていてとても気分の良いものではなくて、ずっと気持ち悪いというかむかむかするような感じ。キャリアの為に搾取される女性たち、理想は搾取されなくとも男性と同様にキャリアを積んでいきたいはず… セクハラをされて女性の心の声が流れるシーンがあるんだけど、その心の声が本当にわかりすぎて!!そういう時顔では笑って内心悪態つくのって割とみんなあるんじゃないかな。小さなことでも尊厳を踏みにじられる経験あると思う。わたしは、それって男性相手でも同じこと言う?っていっつも苛々しちゃう。女性の容姿には軽く口から出ちゃう人多いよね。国際女性デーの放送で、ノーメイクで出演したグレッチェンに"更年期の汗だくのおばさんは見苦しい"みたいな台詞をロジャーが吐き捨てるシーンがあるんだけど、はらわた煮えくりかえった。

終わり方も、あースッキリした!スカッとした!という感じでは無いのがすごく現実味があるなあと思った。ポスターが3人共闘して闘うような感じだったから余計。お互い好きでも嫌いでもない(むしろ良くは思ってない?)女性たちが、性被害や女性としての尊厳の為に、立ち上がる姿はとても良かったです。

わたしが観た劇場では周りがほぼ男性だったのですが、どんな風に感じてどんな感想を持ったのかな。
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