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マウトハウゼンの写真家のyamadaのレビュー・感想・評価

マウトハウゼンの写真家(2018年製作の映画)
4.0
エンドロールに全てが詰まっている。

諸刃の剣って人間の事だよね…
愛で関われば素晴らしいけれど、反対になると、こうなる。


途中で、怖くて(描写がと言う訳ではない)いったん見るのストップ。
以前、夜と霧を見ていたこともあって(真実がえぐすぎて見た内容を殆ど覚えてない)この映画のように、皆んなで協力し合い、真実が写っているネガを命懸けで守る!という、守られて来た写真なんだ…という事を心で受け止める事が厳しかったから。
キャパオーバーって感じ。
そして、ネガを守り抜けた事がホントに素晴らしいし、今この時代に真実を見れてる事に感謝。

そして、写真家目線だと、ただ写真を撮っていただけで誰も殺してないから俺は悪くない!俺の作品は無事なんだよなあ?というセリフが、ラスト引っかかった。
殺さなければなんでもして良いんかい?とも言い返したくないわな。

皆んなと平和でいたい!無駄な争いはしたくない!と心から願う!


写真って、作り込むものが主流になってきてるし、偽ってなんぼだったり、綺麗に撮るものばかりが多くなって、スマホなってかなり身近でもあるけれど、本来は記録用だったんだよね…
真実の写真がいかに心を刺すか…
昔の写真がグッと腹に来るのは、大勢の心が入ってるからなのかもしれないなあ。


ユダヤ人からの視点って、学校でも習うし作品や展示としても今まで多かったのもあって、スペイン人やユダヤ人以外からの視点のものって、自ら率先して学ばないと得られないものだなあ…と感じた。
色々無知ですいませんと思う。

映画として撮影されたフィクションであるとはいえ、エンドロールを見たら、かなりリアルで忠実に再現された映画だから、ドキュメンタリーみてるかのような…ノンフィクションなんだよね…これ…って言うショックが隠せない。
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