悪名の高かったニクソン大統領の隠し資産の噂を聞き付け盗もうとした、1972年に起きた"ユナイテッド・カリフォルニア銀行襲撃事件"を基に描いたアメリカ製の犯罪群像劇。
実話を基にした犯罪群像劇ですが、雰囲気は緩く軽いノリ。実録犯罪劇特有の影を落とす感じがない変わった作風。
70年代というセキュリティがまだ緩い時代とはいえ、こんな杜撰な計画がよく実行出来たと思う。
あんな大事件起こして刑期も短いし、やっぱり時代の緩さなのか…。
エンディングに主人公の実際のモデルが顔を出すが、反省してない感じはなんかモヤモヤ…。
ロマンスの時に流れる音楽は「トゥルー・ロマンス」を思わせる。
事件に関わるそれぞれの視点を別に描いているので時系列はバラバラの構成。犯罪一辺倒にさせずに飽きさせない構成とは思うが、恋愛がメインみたいな感じなので好き嫌いが分かれそうですね。
スティーブ・マックイーンに憧れる主人公を演じるのはトラヴィス・フィメルさん。脇でウィリアム・フクナーさん、フォレスト・ウィテカーさんという大御所が物語を彩っていました。
ヒロインのビジュアルはニコール・キッドマンさんをイメージしているのか?それともフェイ・ダナウェイなのか?
スティーブ・マックイーンを物語の小道具としては使用したり、緩い雰囲気は評価が分かれそうですが、実話を基にしながら殺伐さを感じない物語は珍しくまあまあ楽しめた作品でした。
まとめの一言
「華麗ではない賭け」