見切り発車

流転の地球/さまよえる地球の見切り発車のレビュー・感想・評価

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中国映画に限らないことかもしれないが、中国の大衆映画でよく見かける、随所随所に泣き所が用意されている感じがあった。いや、でもSFで命かける系の物語だから、誰かしらは死ぬし、人が死ぬと当然だけど悲しい。親子愛、家族愛を描いてたりもするので余計に感情的になる。

中国語で「回家(家に帰る)」というのがある。単に家に帰るという意味で使う場合もあるけど、故郷や祖国、愛する人とか、より抽象的な場所へ帰ることを言いたい時にも使われる。もちろん本作でも多用されていた。宇宙ステーションにいる人間からすれば地球に帰るということでもあるし、家族のもとに戻るということでもある。極限状態で放たれる「回家」は、「生還する」というニュアンスでもあると思う。まぁ、たとえ命を落としても魂は「回家」できると考えているのだろうけど。
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