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モービウスのCrispyのネタバレレビュー・内容・結末

モービウス(2022年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

初めてまともにマーベル作品を観た。
良く言えば王道、悪く言えば普通な作品。

ただ、主人公マイケルと親友マイロの関係性、対比は良かった。
マイロというキャラクターの切なさはこの物語の軸であると思う。
マイロは、「1時間だけ自由な体になったら何をしたい?」という問いかけを幼少期から幾度となく自分にし続けていたのだろう。
それ故に、コウモリ人間になって(しかも、ずっと同じ病気で苦しんできたマイケルと同じ立場で)、まさしく少数でも戦える身体になった悦びと万能感は計り知れない。
しかし、今までは一番の理解者で、同じ苦しみを味わってきたと思っていたマイケルは、悦びを共有するどころか、過ちとして非難している。
マイロの肩を持つわけではないが、人生において理解者と絶対的な味方は必要だと思う。
マイロにとってマイケルはその両方で特別な存在であり、自分も相手にとってそうであってほしいと思っている。それが異常なマイケルへの執着に繋がっているのだろう。
あろうことか、マイケルには理解を示そうとしてくれる絶対的な味方のマルティーヌがいて、マイケルも彼女を信頼している。
一番近い境遇で、同じ苦しみを味わっていたであろう自分ではなくて。
マイロ、切ないわ…

お互いに圧倒的に対話が足りていないと思う。
マイケルでさえマイロのことをしっかり見ようとしてなかった。「お前、変わったよね」って頭ごなしに否定されたら、そりゃああなる。
そもそも、マイロは殺したくて人を殺してたのか?動物の血を摂取するとか、解決策、落とし所はあったのではないだろうか。
そんなことをしたら、ヒーロー映画としての本質を外れて、すごくつまらなくなるだろうから、妄想でしかないが…。

アクションシーンはすごく格好良かったです。

マーベルの世界は繋がってるんだね。どうでも良い部分だけど、警察が異形の存在に対して耐性ありすぎないか?って観てる時思ってしまった。
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