EDDIE

ナイル殺人事件のEDDIEのレビュー・感想・評価

ナイル殺人事件(2022年製作の映画)
4.1
“さすがポワロさん”と名推理を披露すれば悲劇が起きる。
愛ほど曖昧で不確かなものはない。一方この映画では確かな愛が強く描かれる。無音が続くその間…私の頬には涙が伝った。正直犯人は想像つく。ただ本質はそこではない。幾多もの愛を目撃せよ。

〈ポイント〉
・エジプトやナイル川の壮大なロケーションと撮影
・ケネス・ブラナー演じるポワロの鋭い眼光と観察眼
・ガル・ガドット、エマ・マッキー、レティーシャ・ライトら女性陣のこの上ない美しさ
・“愛とは?”という難題をストレートに表現
・ピラミッドやアブシンベル神殿、カルナックと名付けられた豪華客船を観れるのは観光気分を味わえるはず
・編集のテンポが見事

〈雑感〉
めっちゃ良かった!
個人的に前作『オリエント急行殺人事件』は面白かったものの、そこまでハマらず。
期待値はそこそこに、ガル・ガドットや予告で気になった美女エマ・マッキーがスクリーンで拝めればいいかなと邪な気持ちで。そしたらレティーシャ・ライトも出てるじゃないですか!
私がレティーシャ・ライトどれだけ好きかというと、MCUの女性キャラでスカーレット・ヨハンソン演じるナターシャ(ブラックウィドウ)の次に好きなんです。エリザベス・オルセンより好きなんです。
レティーシャ・ライトが出てるとは知らなかったので、出てきた瞬間に勝手にテンション上がっちゃいました。

さて、話は脱線しましたが、これはエルキュール・ポワロが主人公のミステリー作品。
アガサ・クリスティの有名小説『ナイルに死す』の2度目の映画化です。ドラマ『名探偵ポワロ』も含めれば3度目の映像化ということになりますね。
コロナもあり延期に次ぐ延期でやっとのこと公開。ムビチケ買った人なんかは本当に公開されるか気が気じゃなかったんじゃないでしょうか(私はムビチケ買ってません)。

もうとにかく「愛」の物語ですよ。
『ナイルに死す』は原作も読んでいないので、犯人も展開も知らなかったんですが、残念ながら犯人は序盤に予想がつきました。
でも、この映画の本質というか価値ってのはそんなところじゃありません。
まぁミステリー期待して観に行ったら終盤の駆け足感と推理する楽しさみたいなのは薄いかもしれませんが、このドラマに振り切った作り方は嫌いじゃありません。
その分心が振れました。めっちゃ心が動いて、切ない想いが宙を浮遊して気づいたら目から涙が溢れていました。

よくよく考えたら前作のラストから本作が繋がっているようで全然繋がっていなくて驚きましたが、単独の作品として純粋に楽しめるので正直前作を観る必要もそんなにありません。
好きなキャストが出ていれば是非とも観ましょう。

〈キャスト〉
エルキュール・ポワロ(ケネス・ブラナー)
リネット・リッジウェイ・ドイル(ガル・ガドット)
サイモン・ドイル(アーミー・ハマー)
ジャクリーン・ド・ベルフォール(エマ・マッキー)
ブーク(トム・ベイトマン)
ユーフェミア(アネット・ベニング)
ロザリー・オッタボーン(レティーシャ・ライト)
ウィンドルシャム(ラッセル・ブランド)
アンドリュー・カチャドーリアン(アリ・ファザル)
ミセス・バワーズ(ドーン・フレンチ)
ルイーズ・ブルージェ(ローズ・レスリー)
サロメ・オッタボーン(ソフィー・オコネドー)
マリー・ヴァン・スカイラー(ジェニファー・ソーンダース)

※2022年新作映画35本目
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