あるてーきゅう至上主義者

ニノチカのあるてーきゅう至上主義者のレビュー・感想・評価

ニノチカ(1939年製作の映画)
3.9
グレタ・ガルボのツンデレ演技。それだけで充分観る価値がある作品。クオリティーの高い冷戦をバックにしたコメディだけど、ガルボのアイドル映画として観ても楽しめる。

ガルボが初めて声を出して笑うシーンが一番素敵だった。その一方で各キャラクターも(おとぼけ二人組プラス切れ者!)立っているし、ガルボが少しずつ今まで押さえていた自分自身を出していく過程の描きかたも丁寧。

その一方で手紙を使った演出で、冷戦下における東西対立の厳しさを描写することも忘れない。バランスが取れた、大人の一本。