ネネ

ミッドサマーのネネのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
-
この映画観たあと考察読んでやっと少しだけ理解できた。
精神的に不安定な状態の人が極端な宗教に引き込まれていく図ってこういうことなのかな、家族の死を受け入れられていない彼女が長老たちの自殺を儀式、文化として見ることは、彼女にとって厳しすぎじゃない?と思った。いなくなってしまった家族を探してたからまた新しい家族見つけたかったのかな、最悪の経験と人生の絶望を消化させたのは間違いなくこの夏至祭だから良くも悪くも影響されてたけど。
残酷すぎる儀式にとち狂ってると思うけど、自然信仰とか輪廻転生?みたいに誰かが死ぬことでこれから生まれてくる命にその名前をあげてまた新しい一生を生き続ける話には納得できた。たぶん昔こういう文化があったんだろうな。
結局村の子孫繁栄を続けていくためには外からの生贄が必要で、「連れてきてくれた(感謝)」みたいに最後讃えられてたけど、途中アメリカ人のカップル殺したときは理由もなくというか、ただ出て行かないようにするためだけっていうか、嘘ついて完全に人を騙して生贄にしてるわけで、それってこの宗教上?文化上?倫理観的にどうなの?しきたりとして死を扱ってるのに嘘ついてまで殺していいものなの?それがコミューン、行きすぎたコミューンてカルトだよね。
生死観をすごく大切にしてるコミューンに見えて、その共同体を終わらせないようこれからも継続していくためには倫理観投げ捨てるんだ、って感じ。儀式の説明があった分なおさらこんなところ行かなきゃよかったのに、行かなければこんなことにならなかったのに。って思ってしまった。まあたまたま仲の良い友達で、こうなる運命というかそれが目的だからそんなもんと言われればそうだけど。
その腹底の思いみたいなのを隠して「僕は君のことをわかってる」って友愛掲げてるから胡散臭いのかもな、外から友達を連れてきた理由は根本的にめちゃめちゃ人間臭いし人間の1番醜いところに感じた。
でもペレが両親を亡くしても孤独を感じないで生きてられたのは周りのおかげだからな、ダニーのことわかるのかもしれないけど全然種類違う、あの共同体に個なんてないから、ひとりひとりの命より村全体でかたまりとしての命って感じだから、自分の人生なのにコミューンのためにやるべきこととして死を選べるってすごいな。でも最後可哀想だったな、2人で大丈夫大丈夫って言い聞かせてる感じほんとに可哀想だったな。価値観否定しないけど何のためなのかわかんなくなる
ネネ

ネネ