しょうやん

僕の特別な兄弟のしょうやんのレビュー・感想・評価

僕の特別な兄弟(2018年製作の映画)
3.5
KBS WORLD Kシアターを録画鑑賞
イ・グァンス主演というので全く情報無く録画。冒頭のテロップによると、実話の映画化らしい。
養護児童施設「責任の家」。母の死後親戚に連れて来られた脊髄損傷で首から下は動かないセハと母にプールに置き去りにされた重度知的障害のトング。歯磨き、トイレ、食事、体位交換とまめにセハの世話をするトングに、トングの生活で必要な知恵や精神的なささえとなるセハ。施設を経営していた神父の死やトングの母の出現などで2人で1人のように暮らしていた彼らに別れがやって来て…
頭は良く、口も達者だが、顔以外全く動かないセハは、邦画「こんな夜更けにバナナかよ」を思わせる。障害者だから謙虚に善人で常に感謝をして下手にいなくちゃいけない、なんて事は無いことを改めて感じた。最小限の顔の動きと喋りだけのシン・ハギュンの演技はさすがだ。
トングの子供時代の子役、イ・グァンスを小さくしたようで良く似ていたのも良かったし、イ・グァンスの知的障害者特有の仕草や視線の合わなさなど、迫真の演技だった。ラーメンを食べるシーン、セハにも食べさせなきゃいけないのに、食べたいに負けて「まだ熱いから」と食べちゃうシーンが可愛らしく好きだ。

二人の絆の深さが、最後のシーンまで「何故ここまで?」と思えるが、あの事があったから「生きる責任」を共にして来たのだと、ジーンとした。
エンディングの歌詞
우리 함께(僕らは一緒)and be happy
が全てを物語っていた。
しょうやん

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