Ihatove340

ミッション:8ミニッツのIhatove340のレビュー・感想・評価

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)
5.0
『月に囚われた男』監督作。前作は舞台がSFだったが、今回は内容がハードSFに!作りも上手く、ダレもない。親の七光りと思ってる人も、これでその思いは払拭されたのでは。
この映画の装置が、タイムマシンではなく死んだ人々の記憶のみで作成されたシミュレータで留まらない、"量子力学的"仕組みなのがミソ。この設定のおかげで一線を画している。起動する度に状況が細かく変わり、様々な要因が影響し合う。
『タイムマシン』や『バタフライエフェクト』など、同じ過去を何度も繰り返し解決を模索するSFモノは、繰り返すほどに状況が悪化して行く傾向にある。しかしこの映画では、主人公が成長を続け、自分探しをし、未来をよりよい方向へ持って行こうとダイブする。
一連の流れの果てに得た答えは、全てエンディングで結実する。列車に乗っていた名も知らない人々全員に人格と人生が与えられたあの一瞬の光景で感極まった。傑作!
Ihatove340

Ihatove340