Tanuki

映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるかのTanukiのレビュー・感想・評価

3.5
見てくれ、この「往年のコメディアニメ」感漂う表現の数々を。久しぶりに飛び出た目玉が眼鏡をバリーン!と突き破るのを見た。妖怪ウォッチ本編とは、ほとんどつながらないような作品に思えたけど、詳しい人によれば、本編との共通点がいろいろあったみたい。

往年のヒーローアニメを思い出させる、めちゃめちゃカッコいい変身シーンとか、キャラたちの昭和~平成初期っぽいどたばたコメディが見所だと思ったので、子どもは面白がれるのかな~?と思ったらギャハギャハ笑ってて心配ご無用だった。子ども受けのいい下ネタ多め

往年のアニメにも、妖怪ウォッチにも詳しくないので、リボンで包まれる変身シーンに、「これは…セーラームーンオマージュでは…?」とか勘ぐるのが精一杯だったけど、なんだかわけわからなくても雰囲気はしっかり楽しめた。EDのピンクレディーもいい。

唯一、女性の描き方がもうすぐ2020年とは思えないくらい古くさくて、そこまで往年に戻さなくてもいいのにな…と思ってしまった。3人いる女性キャラクターの登場シーンすべてで、男性キャラクターが頬を染めてデレデレする。チーム紅一点のヒロインはピンク担当…

せっかくヒロインが科学好きの理系女子(この言葉もあまりよろしくない)という設定なんだから、もう少し役に立ったり、個性を持っていて欲しかった。結局3人の女性キャラクターみんな、「女」「恋愛対象」以外の記号を持ち得なかった…

知識が乏しいながら妖怪ウォッチって、他のアニメと比べて新しくて優しい価値観を提供しているアニメだと思うので、余計にそこだけ残念だったな。来年にも期待!

子供向けのアニメから、「パンチラ」とか「おっぱいにさわりたいという欲望を言葉や態度であらわすキャラクター」とか「ラッキースケベ」とか、もうなくしていこうよ。そういうところから、男性が女性を見る目って形成されるんだから。
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