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ペイン・アンド・グローリーのkthjのレビュー・感想・評価

3.8
アルベルト、フェデリコ、エドゥアルド…
友人、恋人、師弟(?)、母…

結んでは離れる人間関係が美しい情景とともに淡々と描かれる。
過去と現在をリンクさせながら、散文調に綴られる人生の追憶。
心身が疲弊しているとき、過去の痛みや栄光と再び向き合うことは決して簡単なことではなく、ドラッグに逃げることも不思議ではない。
それでもなお静かにもがきながら前向きな余韻を残して人生は続いていく。

エドゥアルドに文字を教える少年時代が微笑ましく、洞窟の暮らしも素敵に思えた。
長い時を経て届くメッセージにはロマンを感じて目頭が熱くなる。
偏屈で面倒なおじさんを見捨てずに世話を焼いてくれるメルセデスに感謝。

アーティスティックで綺麗な雰囲気の映画。
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