このレビューはネタバレを含みます
すごく原作ファンで、河野裕先生の紡ぐ綺麗な言葉と世界観が好きだったのですが、実写化だけはして欲しくなかった作品で、それでも実写化したとなると見てみたくなる矛盾はなんなんでしょう。
七草と由宇の関係は"恋愛"という一言で済ませられる関係ではないと思うのに全て恋愛に済ませてしまっている感じが私は気に入りませんでした。
もうちょっと一言では表せない特別な関係だと私は思います。
国内の実写映画はすぐそっちに持っていく傾向があるので原作ファンとしては別の作品だと思ってみた方が良いと思います。その傾向はほんとに好きでは無いですが…
あと、やはり叙情的なセリフが多いので実写で言うとカッコつけた感(？)がすごくてそういう点でも実写化は向いていなかったと思いました。
でも映像は透明感のある感じで、映像はとても綺麗でした。青白い感じのフィルターがかかっていてエモい感じです。
ロケーションは伊豆ということで伊豆には何度も行ったことがあるのですがこの作品の世界観にあっていてよかったなと思います。今度また行きたくなりました。
もしかしたら河野さんワールドをきちんと表現してくれるかなと思っていたので少し期待していた分すごく残念な作品でした。
原作を読むことをおすすめします。
