そら

TENET テネットのそらのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.7
理解するな、感じろ。と言いたくなる映画。クリストファーノーランらしい伏線の上に伏線でそのまた伏線という絡まった複数のコードがどこに繋がっているのか分からなくなるような内容でした。

タイムワープものは昔からあったけど、現時点から目的の過去まで逆行しながら進んでいく(既に変な表現)という演出はかなり珍しい。trailerでもあったが空の銃を打つと弾が戻ってきて、でも実際は撃ったことになるという意味は分かっていても理解しきれない演出の連続。

けど、この監督のすごいところは2つ。
 ①ストーリーが難解でも目が離せない!
大抵は脳みそを使う話はどこかで飽きるのだが、理解できてなくても次々にくる魅力的な演出に目を奪われ休むことを忘れます。
 ②CGはほぼなし!
逆行も演出をつけたり例の銃も実際にそう見えるよう細工したりビルの爆発も本当だそう。そして複数の国が出てくるが、訪れたことある人間はすぐに現地だと気づくはず。ロンドン、ムンバイ、アマルフィetc…
本物を使う理由はそれだと思った。その国の建築様式や町の雰囲気は偽物じゃ表現できないのだと思う。

この②があるからこそ①の魅力的なシーンの数々ができるのだと感じる。
あと今回面白いのは、メインキャラクターで名前のない人物がいる。想像力を掻き立てられた。
ロバートパティンソン。トワイライトやハリーポッターなど王子様キャラの印象があったが今回でかなり変わった。すごい。

1回で理解できない作品は駄作。という人はいるが、私は観た後もつい考えたくなる作品はそれだけ魅力的だと思うので高評価にしました。
そら

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