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TENET テネットのESRのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.5
取り急ぎ1回目@ドルビーシネマ(9/19)で観た直後の感想。

一気に作品に没入させる緊迫感のある導入部を経て、劇中世界や時間逆行の説明的会話→アクションの繰り返し。
会話が全く頭に入ってこないので、途中からすべて理解するのは諦めある程度捨てて、音と映像(アクション)を楽しむ方向にシフト。(結局2回目以降の観賞も難解さを読み解いたり、考察するよりこの方向の観方が正解な気がする)

ナラティブより構造主義の自分にとって、キャラクターの奥行きのなさは問題にならず、見せ方にこだわったリッチな映像や腹に響くルドウィグ・ゴランソンのスコアの重低音は、映画館で観る映画体験として最高。

とはいえ『TENET』や構造主義の極地とも言えるドイツドラマ『DARK』が最終的に人物描写で壁にぶち当たっているのも事実で、意図的に排除している部分と、やりたいことありきで犠牲にしている部分とが入り交じって、歪さを感じることも少なくない。

個人的な本編であるエンドロールのトラヴィス・スコット「The Plan」を大音量で浴びられたことに大満足。
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