難しいとの前評判を聞いていたからこそ最初から全力集中で観てよかった。端的に言えば、ただひたすらニールがかっこいい映画。
構成自体は順行と逆行の入り組みで脚本こそは複雑になりがちだけど、ストーリー自体は良くあるとまでは言わないけど単純。最初のフリーポートで主役とニールが黒装備の男と取っ組み合いになるシーンの、ニールの対応から「もしかして、物語のどこかで折り返し地点があって、本人たちが逆行してるのでは?」と気付けたら、そこからは散りばめられた伏線にジャンジャン気付けてニヤニヤが止まらなくなる。
映像もすごいけど、この設定と脚本を書いたことが素晴らしい。こんな映画にポンポン出会えるわけではないと分かっているので、観た後は高揚の陰に寂しさが残る。
にしても、主役に名前がないなんてオシャレ過ぎるだろ〜。