(記録用)2021-49
原作未読。タイムラインで見て評価が高かったので、気になっていた作品。
あまり期待せずに観たのですが、ヒューマンミステリーの傑作でした！！
○グリコ・森永事件をモチーフに、史実とフィクションを巧みに織り交ぜつつ、事件の真相と犯人像に迫っている点
○事件の外側にいる新聞記者と、内側にいる事件関係者の双方からアプローチしている点
が実に見事で、事件の概要や社会的背景だけでなく、犯人及びその犠牲者の心情や人生までリアルにあぶり出されており、衝撃を受けると同時に深く心に刺さりました。
また、主演の小栗旬さんと星野源さんをはじめ、俳優陣が芸達者の方ばかりなので、証言シーンが多く絵面的に地味ですが、決して退屈することはなかったです。
逆に、細い糸を手繰り寄せるように少しずつ真相が明らかになっていく過程に、緊張感が高まりました。
最後、既に亡くなっている生島望の声を親子で聞くシーンが、彼女の声はその瞬間「罪の声」でなく「救いの声」になったことを示唆しており、非常に印象的で心に残る演出でしたね。
