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罪の声のgeminidoorsのレビュー・感想・評価

罪の声(2020年製作の映画)
4.0
少し前に鑑賞。
自分が社会に出て働き出した頃、それはかなり前のこと。その頃に本作モデルとなった"グリコ森永事件"は起きた。
当時、ニュースつまり情報を得る手段は新聞かテレビかラジオだけだった。だから、木造ボロアパートに暮らし、TVも無いし新聞もとれなかったワタシは行きつけのラーメン店のテレビや週刊誌に依ってその事件を知り、アルバイト先の上司や先輩達の会話から唯ならぬ空気を感じたのだった。
あれからそんなに時が過ぎたのだね…

犯人探しの色々な説がこれまでも有った。
個人的には事件特集の週刊誌別冊を読んだりした。それなりに興味があったというより、世代的にも世間の翻弄ぶり…自分はその渦中に居たのだろう。
話題のデカさを実感として知るだけに、本作鑑賞後の感想の的は難しい。

頑張ってはいたが矢張り邦画独特の生活感滲み出ない表情や演技。個人的にはもっともっと実際に私達大人は読み取り難い無表情にも近い虚顔をして働き、暮らしていると常々思うのだが。毎度、邦画の強弱・メリハリそして編集の呼吸の間(マ)等、安っぽくて歯痒い。

作品自体を問うのか vs 実際の事件の怖さや他、知り得る部分や推理的な感想まで語るか否か…
この事件の闇はもっと暗く恐ろしい筈だ。
レビューを迷いながら忙しさを理由に後回しにし、結局コレを書いている。
そう、事件が世間から忘れ去られない為には、この様な作品が作られて良かったとも思う。かな…?
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