良作です!
ただ「ニューヨーク公共図書館」を観てる身からすると、ラストの部分の現実から離れた感じや、主人公の動機部分があまり表立って強調されないところに物足りなさを感じてしまいました。
「公共」だからこそ、すべての人の権利を考慮に入れて対応することの難しさがある…しかし、民主主義の一片を担う施設としての誇りがある。
その難しい立場のもと、自分たちが正しいと思ったことに果敢に挑んでいく図書館員たちと、自分たちの存在の軽さに抗うホームレスたちの団結の物語です。
少しずつ明かされる主人公のバックグラウンドに動機が詰め込まれていて、さらにホームレスたちの心の奥底の気持ちもしっかりと語られる真面目に取り組まれた映画である一方、どこか気の抜けるような笑えるシーンも忘れません。
暴力ではなく文脈。暴力ではなくユーモア。
でも伝えたいことは忘れない。
非暴力のもとで抗うデモという姿が良かったです。
「ニューヨーク公共図書館」とともに観るのをおすすめします。