やっぱりカルカン

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -のやっぱりカルカンのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

ヴァイオレット・エヴァーガーデンは以前から男性の同僚に薦められていた作品です。先週アニメの総集編を見てから外伝を視聴しました。(アニメを全話見たわけではありません)
自分には合わなかったので低い評価になっていますが、作品への認識が間違っていたり、誤解を招く表現があったら申し訳ないです。

・キービジュアルが苦手です。ヴァイオレットのリボンを咥えているイザベラの図が2人の親密さや、いずれ元居た世界に帰っていくヴァイオレットを繋ぎ止めておきたいという気持ちや「運命の赤い糸」「絆」などのイメージを強く表していますが、不自然であざとくて痛々しいです。
そして、窓辺に座っているイザベラがテーブルの上に足を乗せているのが下品です。日本の子供でも「机やテーブルに乗るな」「足を乗せるな」と怒られますが、国や身分に関係なくテーブルに足を置くのは下品な行為だと思います。
違和感の理由はこの状況に至った経緯が想像できない点にあるのではないでしょうか。窓辺に座っていて、足を乗せてからリボンを咥えたのか…リボンを咥えてから足を乗せたのか…口で直接咥えたのではなく手で解いてから口に咥えたのか…いずれにせよ不自然でしかありません。
また、映画を見る前にイザベラの服装を見て農家の奥さんか職人さん(匠)なのかと思っていました。色合いもそうですが、胸元が四角っぽいデザインなのでどうしてもワークエプロンに見えてしまうのかもしれません。

・映画というより作品全体についてですが、人間の女性を「人形」と呼ぶ世界観に戸惑いました。元々ヴァイオレットの事を強化人間やサイボーグ・アンドロイドの類だと思っていたのですがアニメの総集編を見て正真正銘人間だと分かって余計困惑しました。
決まり文句の「お客様がお望みなら、どこでも駆けつけます。 自動手記人形サービス、ヴァイオレット・エヴァーガーデンです」についても同じですが、賢く美しく有能なヴァイオレットからそんなセリフを聞くと少し悲しい気持ちになってしまいます。
昔は女性の地位が低く、扱いも良くなかったのでそれをそのまま描いた結果このような描写になってしまうのは仕方がない事だと思いますが、どうしても引っかかって気持ちよく見る事が出来ませんでした。
女性に「ちゃん」付けで呼ぶ男性キャラクターについても同様です。年齢は関係ありません。

・こちらも映画の話ではなく作品自体の話になりますが、やっぱり大佐はロリコンだと思います…昔はそういう事もあったのかもしれませんが個人的にはちょっと、あんな小さな子供に「愛してる」という男性は普通じゃないと思います。

・今回のヴァイオレットは映画が始まってすぐ、自動手記人形サービスではなく家庭教師として派遣されます。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」をドールとして成長していく(大佐との別れを経て1人の女性として新しい道を歩む)ヴァイオレットの物語だと理解していたのに、外伝という位置付けではあれどドールの仕事ではなくいきなり家庭教師として派遣されるんかい!!と心の中で思いっきりツッコミました。

・全体的にわざとらしいというか、オタクに媚びてるというか、説明が難しいのですが「いやそうはならんやろ」という展開があったり、常に何かしらの違和感があるような気がして物語に没頭出来ませんでした。
前評判が良かったので楽しみにしていたのに自分には合わなくてガッカリしたせいもあったかもしれません。

・ヴァイオレットはかわいいし、魅力的な人だと思います。ダンスのシーンも美しかったし他の学生が噂をするほど素敵だと感じる気持ちもわかります。
残念ながらストーリーが個人的には合わなかったので、何回も繰り返し見たいとは思いませんでした。好きな人には申し訳ないです。