Asino

愛欲のセラピーのAsinoのレビュー・感想・評価

愛欲のセラピー(2019年製作の映画)
3.3
変な邦題つけられちゃっててあれなんですけど内容は全然違う。主演はやはりヴィルジニー・エフィラ。U-Nextにある。
セラピストをやめて小説家に戻ろうとする彼女が、新人女優の患者の相談に次第に巻き込まれていく話。

執筆に行き詰まり、不安定な患者の話を聞くうちに自分の過去の恋愛を思い出し、アルコール中毒のリハビリ中でもある彼女の不安定さが次第に浮かび上がってくる。
あげくアデル・エグザルホプロスとギャスパー・ウリエル(俳優たち)、サンドラ・フラー(映画監督)の三角関係(!)に巻き込まれ。

南伊の美しい島にロケに行くシーンがあるのだけど、あのぎすぎすした空気の中で進行守らなきゃいけない助監督(?)役の子が可哀想だった(笑)
ヴィクトリアとSibylはかなりキャストがかぶっているんだけど、今年のカンヌでジュスティーヌ・トリエ監督が受賞した新作はサンドラ・フラー主演ですよね。

実は(同じ監督が撮った)「ヴィクトリア」
https://filmarks.com/movies/77937/reviews/155041218
とかなり同じ要素があったのが意外だった。
別れた夫に実名で小説のネタにされて訴える話と、患者の相談内容を自分の小説のネタにする話。
ただ、どちらもその他の要素も多いので、あらすじを説明しにくいのだけど。
特にSibylは主人公自身のセルフセラピーの話のようにも思えた。

ニールス・シュナイダーもこの映画に出てるんだけど、2019年のカンヌで初めて、ヴィルジニー・エフィラ実際にカップルだと知ったのだった。
回想のラブシーンが一番熱いし長い(笑)

一晩経って改めて追記。
昨日ジュスティーヌトリエ監督作品続けて見たのはもちろんカンヌ結果を受けてだったわけですが。

別の作品とはいえなんか「パルムドール?」という感じだった。
Sibylもコンペ作品だったし、ヴィクトリアとびっくりするくらい似てるので、今回の受賞作品もそんなに遠くないのではないか、という仮定だけで言うのは違うとはいえ。
面白くないとは言わないんだけど、なんというか終始一貫して下世話なので、見ててげんなりしてくるんだよな...。(もちろん好みの問題ですが)
昨日からぴったり来る言葉が見つからなくてうろうろしてたんだけど、下世話。それだ、という感じ。
いや別にすごい高尚な話じゃなきゃパルムドールは与えちゃダメだということではないのだが。もちろん。
私の嫌いなタイプのフランス映画ぽさが強かったというだけかも。(延々男女がくっついて喧嘩して事件起こしてでも離れられなくてより戻して周りに迷惑掛けて...をやってる系)
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