美しい映像とノスタルジックな音楽と無口なユーモアとパレスチナが抱える哀しみと。スレイマン監督が構築した映像世界にどっぷりと浸れた濃密な時間だった。自室でオンラインで観ていたら、絶対スマホなどに手が伸びてしまって、ここまで堪能するのは無理だったろう。メタファーなど謎だらけなので、これから行なう鑑賞後の謎解きも楽しみ。特に何度も出てくる空を飛ぶヘリコプターや戦闘機、小鳥などの意味が気になる。カンヌをはじめ、東京フィルメックスなどのQ&Aの動画があるので、ゆっくりのんびり楽しもうっと。唯一無二の映像世界。初めてのパレスチナの監督の作品だったかも。公園の天使と警官のシーンが切なかった。映画館の大きなスクリーンじゃなかったら、あれを見落としていたかも。某サイトで星の数が少なくて、ちょっとだけ迷ったけど、本当に観てよかった。
