やすお

レボリューション -米国議会に挑んだ女性たち-のやすおのレビュー・感想・評価

3.0
アメリカの選挙の話。現政治に一石を投じるような革新的な意見・考え(世に言うリベラルに分類されるタイプが多い)を掲げる政治素人の候補者らが、市民団体や草の根グループの支援を受けつつ、2018年の予備選挙で現職議員に対して真っ向勝負を挑むドキュメンタリー。

ただし、結果的に作中で取り上げられた候補者のなかで勝利したのは、NYの予備選挙で出馬したアレクサンドリアオカシオコルテスのみ。ただ、彼女が強く訴えていた国民皆保険や大学無償化等は、お国の借金が数十兆ドルあるなかでその財源を捻出するのか単純に気になる。所得税の上限額を35%から70%にするとか言ってたけど、これだけ引き上げられれば富裕層も嫌気をさして国外に出ていくのも想像に容易い。

個人的には、確かに平等の考え方は当然大事だけど、予算然りごく限られた制約のなかで、努力や能力のある人が評価されてサービスが享受できるシステムになってしまうのは仕方ないしきちんとその現実を国民は受け入れるべきだと思う。むしろ、その方が平等ではないにしろ公平であるようにも思える。政治に全く理解のない有権者に対して、この部分を丁寧に説明してその上でリベラルに振り切った施策を展開する政治家を支持したい。
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