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燃ゆる女の肖像のわんわんのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
3.0
18世紀のヨーロッパが舞台のミステリーかと思い鑑賞。

舞台背景は好き。
コスプレ好き。
ストーリーも演出も嫌いじゃない。

ただ、静かに展開する作品が個人的に合わないので特に前半が厳しかった。

階級、性別(女性)、そしてモラルに縛られた時代。
肖像画を描くためにエロイーズを見つめ続けるマリアンヌ。そして見つめられる内に自身も(きっかけが結局明かされなかったけれど)マリアンヌを欲していたエロイーズ。
そして召使いのソフィー。
3人の女性が秘密の隠れ家で遊ぶ子供のように限られた期間過ごす。

わかるような、わからないような。

ただ、最後の再会でマリアンヌの席を見ないエロイーズの燃えるような心の叫びが聞こえるような気がした。
あの時聴いたビバルディの四季のメロディーと共に、オルフェウスの神話(振り向いたら妻は冥界に戻ってしまう)が脳裏をかすめた。
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