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燃ゆる女の肖像のfleurのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
5.0
美術史の中で大衆に認知されている女性画家はどれだけいるのだろう。先月の美術手帖をゆっくり読み進めながらこの映画のことを思い出した。わたしはヴィジェ=ルブランが大好きだけれど、同じような立場の画家でありながらマリアンヌは彼女とは正反対の印象。音楽が全くと言っていいほど使われていないこの映画で声の重なりが美しく響くオリジナル曲「La Jeune Fille en Feu」。映画を観たあとこの曲をずっとずっと聴いていた。聴くたびに胸が詰まる。貝殻に本に肖像を描くの、そんなの一生忘れられなくなるじゃん…と思った。ブルターニュの荒々しい海と潮風。静かなる情熱といった印象の映画だった。
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