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燃ゆる女の肖像のgrayishvioletのレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.7
ずっと観たかった映画、期待以上だった

ジャンルはLGBTQ映画になってるけどこの映画を見て思ったのは人を好きになるのに性別の縛りはないってことで、例えば好きなタイプの人を想像したりするけどそれは個人のバイアスとか経験から来るものであって無意識から来るものではないのかなって、生まれた瞬間からゲイとかレズビアンとか決まってるんじゃないんだろうなーって納得した

だからヘテロセクシャルの人がホモセクシャルだとかホモセクシャルの人がバイセクシャルとか有り得るし、ラベルがあると分かりやすいだけでそもそもそんなボーダー無いんだろうな〜

とか色々思ったけど全部好き

特にマリアンヌのまなざしが印象的で、あのまなざしでずっと見られたら自分に興味あるのかなとか好きなのかなとか思っちゃいそう、エロイーズがだんだん観察されるほうから観察するほうになっていって心を開いていくところも好き

音楽がなくて沈黙の会話が多いのもよかった〜
エロイーズが後悔の感情に気づいた時のマリアンヌのセリフで悔やむんじゃなくて思い出してってところが刺さりました。。
オルフェの話にもあったけどお互いの思い出にするところ切ないけど美しいね

マリアンヌの描く絵がすごく上手いなーって当たり前に思って、絵を描く時ってあんなに一筆一筆のタッチが慎重でめっちゃ気持ちこもってるんだろうな、と思うと今後絵の見方が変わりそう
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