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レ・ミゼラブルのshimpeiのレビュー・感想・評価

レ・ミゼラブル(2019年製作の映画)
4.8
治安の悪い地域でパトロールする警官にカメラが付いて回る感じ。

臨場感あるカメラワークが個人的に好き。そして場所もお洒落な街という印象のパリでは無く、少し離れた治安が悪い地域。白人は少なく、移民や黒人が多くてアフリカ系ギャングやアラブ系ギャングなど、犯罪がどこで起こってもおかしくない雰囲気の街をドキュメンタリーぽく撮るからこその臨場感。

更にギャング同士の抗争が起こりそうなヒリヒリ感、警官だから何やっても良いだろみたいな脅しじみた行動など、常に何かあったら爆発しそうな緊張感が良い。
怒りや憎しみの復讐による負の連鎖で事件が大きくなっていく感じ。

そして負の連鎖がイッサという少年に収束された様に感じた。その絶望的な表情、最後に少年がとる行動、この映画の終わり方。見終わった後の余韻が素晴らしかった。
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