ゲンタ

北の果ての小さな村でのゲンタのレビュー・感想・評価

北の果ての小さな村で(2017年製作の映画)
3.5
世界一大きな島グリーンランドの東側にある人口80人の村チニツキラークの学校にデンマークから赴任した教師と村人たちの物語。いや「物語」と呼べるほどの大きな出来事は起こらない。彼らの日常を描きつつ、異なる文化をもつ者がぶつかり、分かり合っていく姿をフィルムに収めた作品です。

村の周囲に白く輝く雪や氷が、見たこともないような「完全無欠の白」!空気を汚すものが少ないからでしょう。美しい風景も、この映画のウリの一つです。

そんな場所には15種類ほどの仕事しかないといいます。「子どもには無限の可能性がある」などという言葉は、多様な生き方ができる土地でだけ言えること。都会仕込みの価値観や生き方は、ここでは通用しません。
そんな土地で行きる人たちですが、みんな仲がよく、たくさんの笑顔があります。きっとこの村には「勝ち組」「負け組」なんてないのでしょう。

のんびりほのぼのとした映画ですが、あまりにも冬の場面が長いので、見ていて体がひんやりと冷えていくのを感じました。

追記 ちなみに舞台になったチニツキラークという村をGoogleマップで検索しましたが、見つかりませんでした。
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