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ANNA/アナのはとのレビュー・感想・評価

ANNA/アナ(2019年製作の映画)
2.3
前監督作の『ヴァレリアン』でも思ったんだが、リュック・ベッソンだけ90年代をループし続けているのか…!?と思わせるテイスト、キャラ造形、話運び、そして驚くほどの予定調和に身体が弛緩する。いい意味でも悪い意味でも。そりゃあ観てきた人が皆おふくろの味とか言い出すわけだ。(この言い回しさえ古い)

しかしアクションになった瞬間、急に最近の映画っぽくなるので、あっこれもしかして最近の映画か…と我に返る。
主演のサッシャ・ルスさんの暴れっぷりは良かった。七変化してるのも目新しいわけではないけどやっぱりワクワクしてしまう。
女性キャラクターの置き方から、連帯になりそうなのにならない感じは流行りに乗るだけ乗って本質を理解せず、そのまま自分のテイストに染め上げた感じ。ここまでおなじみの…という感じで来るとまあこういう監督がいても良いかと思う(でもセクハラは駄目。本当に駄目。)

そんな感じで評価はそんなに高くはない…けれど顔の趣味が合うんですよねリュック・ベッソンとは…
映画が初らしいレラ・アボヴァ(アヴォバ?アヴォヴァ?)さん超よかった。
ルーク・エヴァンスもイメージ通りでアレクサンドル・ペトロフさんは意外な再会。しかし本命のキリアン・マーフィーの美しさは相変わらずなんですが突っ込みどころ満載で劇場で沈没するところだった。仕事の出来るハンサム描写は大変よござんした。

あとこれはどうしようもないのだろうけれど、そして既に数多くツッコまれているだろうけれど、ロシア語と英語の比率がおかしなことになっている。英語をメインで使うKGBって結構面白くなっちゃう。主人公に関わるシーンだけがっつりロシア語なのはアレクサンドル・ペトロフのお陰だね…
レイトショーか、深夜に家でだらだら観たい、そういう映画。
しかし金のかかってそうな映画だがヨーロッパ・コープは大丈夫なんだろうか…
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