太田康裕

アスリート~俺が彼に溺れた日々~の太田康裕のレビュー・感想・評価

1.5
レインボーリール東京 #RRT2019 で。
#映画アスリート の一般公開邪魔する気は無いのだけど、以下酷評。

何もかも悪くて、正直褒める所がジョーナカムラのタマネギ刻む手際くらいしかない。

まず何よりこの映画が決定的にダメなのは脚本。
ダラダラ続く説明台詞(しかも物語とはさして関係ないものばかり!)
LGBTQって言葉の説明から人権の説明までまぁ丁寧。これ特別協力にTwitterなどで話題のLGBT検定主催団体が入ってるが、それようの教材なのかしらん?

ブレる人物造形。
伝わらない行動原理。
理由なく語られるだけの主人公の色盲設定とか意味が分からない。
素人が初めて書いた脚本だろうか?

で、仮にそうだったとして。
ならば、それを軌道修正出来るのは監督の役目なハズだが、舞台挨拶で企画意図を問われると「参加した時には既に企画が立ち上がっていたので知らない」と。
企画意図すら伝えずオファーするプロデューサーもクソだし、それで撮っちゃう監督もクソ。

言い方悪いが、そんな程度の監督だからこんなグダグダな映画にしかならない。
例えば後半、バーに集う人々がその場にいないある人物のお気に入り名曲「雨に唄えば」を流す。するとイントロ黙って聴いてた連中が歌い出しを待って口々に「あの人が好きだった曲」などと言い始める。
こんなベタな曲持ってきてイントロ終わりまで誰もそれを思い出さないとかテンポ悪すぎ。

で、その劇中引用されるジーン・ケリーが踊る「雨に唄えば」のシーン。
イヤに画質悪いなと思ってエンドクレジット見てたら、映像提供がパブリックドメインDVDぽい。
確かにパブリックドメイン扱いだけど…いくらなんでもその引用はダメじゃ…。
本家に許諾申請当たってダメなら、そもそも物語にほとんど関係ないんだから別の映画にするなり、「見せない」って見せ方なりあるだろうに…。

芝居も全体的に…。
演出がちゃんとすれば、それも味になることはあるが成ってないんだから仕方ない。

えーい!
映画会社社長との三角関係とか
危篤の父親の扱いの軽さとか
もうあげてけばキリがない。

途中プールで浮かんで救助される主人公、でも次の瞬間からなかった事に。とかわけが分からん。
…え?まさかサブタイトルの暗喩?溺れたイメージ??
あれじゃ、俺が彼に溺れたじゃなくプールで溺れた日じゃねーかよ。

と、気になっていくとこのレビュー用ページのあらすじもけっこうひどい。
こんなひどい映画作る位だからオフィシャルサイトから引っ張って来てるんだろう?と公式ページ見に行ったら…うはは、あらすじすらない。
まともに作る気も見せる気もないのかよ…。
そんなもんレインボーリール東京で上映するなよ。