福福吉吉

フリー・ガイの福福吉吉のレビュー・感想・評価

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
5.0
◆あらすじ◆
ゲーム「フリー・シティ」のモブキャラのガイは毎日同じことを繰り返すことに疑問すら無かったが、プレイヤーキャラの女性に一目ぼれしたことから、ガイは決められた行動から外れて独自の行動をとり始める。一方、「フリー・シティ」を運営するスナミ社の社長アントワンには「フリー・シティ」制作について盗作の疑いがあった。

◆感想◆
ゲームの世界のモブキャラ視点で描かれていることから今までにない新鮮なストーリー展開と各キャラクターたちの楽しさ、そこに現実世界でのゲームをめぐるサスペンス要素が融合してとても楽しい作品になっていました。

主人公のガイ(ライアン・レイノルズ)は銃声や強盗の絶えない世界でも毎日明るく生きるノン・プレイヤー・キャラ(NPC)で、決められた行動のみをとり続けていましたが、プレイヤーキャラの女性に一目ぼれしたことから、その女性を追い始めます。ライアン・レイノルズの明るくめげない演技が観ていて面白くて、ストーリーにおいても明るさを失わない要因になっていました。

一方、現実の世界ではキーズ(ジョー・キーリー)とミリー(ジョディ・カマー)が作ったゲームがスナミ社の社長のアントワン(タイカ・ワイティティ)に盗用されている疑惑があり、ミリーは「フリー・シティ」のプレイヤーキャラとなって、その証拠を掴もうとします。このミリーのプレイヤーキャラにガイが惚れるというストーリーの起点がとても良く出来ていて、ガイが現実の世界にも影響を及ぼす展開に無理なく繋げていて秀逸だと思いました。

そして、映像面ではこれまでに見たことのないクオリティの高いCGの技術でゲーム「フリー・シティ」の世界を描いており、これこそアイデアに技術が追いついた作品だと思いました。今の時代に生きていて良かったです。

ストーリー後半になると、社長のアントワンがなりふり構わずガイを排除しようと動き始めるのですが、現実とゲームの世界の絡み方が非常に面白く、現実の世界でのドラマもアントワンの憎らしさとそれに抗うキーズたちの攻防が熱かったです。

現在進行形の作品としてとても新鮮で楽しかったです。モブキャラたちの動きが気になる作品でした。

鑑賞日:2024年2月6日
鑑賞方法:CS ムービープラス
(録画日:2023年3月4日)
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