risu0007

BEYOND BLOODのrisu0007のネタバレレビュー・内容・結末

BEYOND BLOOD(2018年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

個人的にはフランス映画もマーターズもRAWも好きじゃないんだけど、ゴーストランドの惨劇のパスカル・ロジェ監督が好きで鑑賞。あ、あとこの映画のBeyond bloodっていうタイトルも好き。ハイテンションは流石に血だけじゃんって思って、それ以上の何かを求めてた。


パスカル・ロジェ
“これが最後の映画のつもりで「マーダーズ」を撮影した。それは絶望したような地中海的なイタリア的な態度。つまり”Fuck you”ということだ。

「マーダーズ」は非常に困難な状況で作った。絶望の振る舞いとして作ったんだ。体制が俺に作ることを許す最後の映画だと考えていた。この振る舞いがどんな結果を生むかより、自分がどの程度まで高潔でいられるかを考えた。ひとかけらの皮肉もシニシズムもなしに作った。絶望的な精神状態において作った絶望的な映画なんだ。
この掛値のない絶望が観客の絶望に出会ったことで何かが生まれたんだ。

撮影は極度に骨の折れるものだった。フランスとケベックのありえないような共同製作だった。モントリオールをフランスに見せかけなければいけなかった。フランス人女優を使い、脇役はケベック人でフランスの資金。それはすべてありえないことだった。

俺と言う存在に形而的刻印を押した最初の映画はスーパーマン。俺はそんなにオリジナルな人間ではない。7歳か8歳の時のことだ、映画で人が飛ぶのは見たことがなかった。それは何か特別なものだった。それまで映画で見たこともないようなものを見せようと試みた映画だった。
とても強烈な体験だったよ。

カナダに住んでいたけど、伝説とは逆に映画の街ではない。映画祭が終わった後、コートダジュールは文化一般、特に映画関係の企画が大変乏しい。古い魅力的な映画館はあったけど、フランス語の吹き替え上映していた。公開されることのない。もっと先鋭的な映画がたくさんあった。
パリに上京するまで他の人たちと同様、70年代のフランスの地方生活を送ってたんだ。この供給の乏しさが俺のフェティシズム。見た一つ一つの映画との特別な関係を強固なものにしたんだ。

フロントでのワールドプレミアは非常に重要だった。北米市場へのお披露目だったから、大勢のスタジオ関係者1500人の観客がつめかけた映画は数週間前に完成したばかりと受け入れられるかわからなかった。48時間後、デビュー作で失敗した無名監督が1役売れっ子になり、アメリカの代理人たちから続々と電話がかかってきた。パリに帰る予定だったけど、有名代理人から連絡を受けてLAに3週間滞在しスピルバーグやタラントティーノにもあった。アメリカ中のスタジオを見学した。これが最後の映画だと思っていたのに、突然白紙委任状を手にしたんだ人生の途方もない瞬間だった。

フランス国内では通常は非常に異なっていた。なぜならまた頭は枠に入らない作品だから、フランスは芸術映画の国であり、演劇の国そんなフランスでこの映画はUFO当然なんだ。それはラモーンズのアルバムとミシェルを比較するようなもの。大した事は起こらなかった。

ニューウェーブは何本も映画を見出し、俺たちには重要だった。でもフランスでは重要じゃなかった。大衆に興味は無いと言われ、制作会社にはやってはみたけれど敗北だ。くたばりやがれと言われた。フランス映画は昔ながらの姿に戻っている。フランス映画は、こうあるべきだと言う偏見に基づいた独断的な領域にね。今ではニューウェーブは終わっている。終了だ。

マーターズの親密な関係を持つ人たちから毎月手紙やメールが届く。それは観客動員数や成功とは何の関係もない。どんなものでも独自の生き方があると言うことだ。後悔10年後に俺の笑顔ありのまま受け入れてくれた若い男女から心揺さぶられるメールを受け取ったそれは値段のつけようのないものだ。また別の映画を作りたいと言う気持ちを正当化してくれるんだ。”
risu0007

risu0007