天才が出てくる作品が好きで、裁判ものも好きなのでかなり刺さりました。
日本のテック分野が欧米に遅れを取った理由の1つと言われるWinny事件を扱った内容で、よく言われるような「ナイフで刺したやつが捕まるのであって、作ったやつは捕まらない」的な話は序盤で終えて、それでもなお制作者側にはそれ以上の配慮はいらないのか？とかそれを制作者以外が強要することは倫理的にどうなのか？とかそこまで踏み込んでいたのがよかったです。
この手の作品に触れて、「警察の汚職ひどい！」とか「メディアの偏向報道にはあきれる！」みたいなお手軽批評家になれちゃう意見を出すのは容易いですが、ルーティン化した仕事の中で1つ1つのケースにどこまでその特殊性を許容できるかって実際はかなり難しいし、そもそもこれを扱ってる制作側だって当時は金子さんを批判する側にいた可能性も往々にしてあることを踏まえるとそんな安直な話じゃないよなあと。
