マーボー

新解釈・三國志のマーボーのレビュー・感想・評価

新解釈・三國志(2020年製作の映画)
1.0
第一回イオンシネマフリーパス映画マラソン 二本槍にして最大の刺客。

先に言いますと大酷評なので「面白かったよー」って方は御注意。

一応最後には良かった点を述べていることは記しておきます。












結論から言いますと過去一レベルでつまらなかった。と言うより苦痛でした。

第一にギャグがつまらない。
ひたっすらにグダグダした会話。取り敢えず入れる間、繰り返し芸、ナンセンスすぎて笑えないナンセンスギャグ。

グダグダした会話とか間とかはよくも悪くも福田色って感じなんだけど、ただテンポ悪くしてるようにしか見えない。
西田敏行の解説する学者もセリフの詰まり方が学者っぽいんだけど、それもテンポが悪い。ギャグ映画だったら変なところリアルにしなくていいよ。
(しかも数回「間が鼻につく」って自分でツッコミ入れちゃってる)

繰り返し芸はただただくどい。数秒やるだけならまだ面白いものを1分やるせいで完全に冷める。

ナンセンスギャグはもう各方面に失礼。当時の価値観的には太ってる方が美人って明言してるとは言え明らかに容姿をネタにしているのは不快だし、
コロナウイルスが流行っているタイミングで疫病をネタにするのとか不謹慎極まりないでしょ。

※追記
調べたら撮影は2019年4月だったらしいです。
確認不足でした。申し訳ありません。一部コメントを削除させていただきました。


あとせっかく甲冑作ったり、多くのエキストラ読んだんだからもっと戦闘シーンを入れて欲しかった。
最初の方に1回、中盤に1回、ラスト1回の計3回しか無かったのは惜しい。
特に最初の決闘シーンは結構おおっ!ってなったのに。

一応言っておくと僕は「勇者ヨシヒコ」はかなり楽しんでたし、「ぼくたちと駐在さんの700日戦争」とかも観るたび爆笑するぐらいで福田監督と相性最悪って訳じゃないと思うんだよね。

でもさ、例えばぼく駐はそこまでグダグダ感なかったし、ヨシヒコはギャグとしては本作の完全上位互換だとさえ思える。

ヨシヒコの面白いポイントって僕が思うに
・低予算感溢れる絵面
・積極的にパロディネタを入れる勇気
の二点だと思うの。
いかにもハリボテのモンスターがテグスで引っ張られるのとか、全身モザイクのマ○オを出したり、本家DQのあるあるネタを入れたりってのがいいと。

でも今回はなまじ予算があるせいで衣装やセットが案外しっかり作られちゃってるし、映画だから利権がややこしいからなのかパロディネタは一切ツッコンで来なかった。
結局残ったのは上記の間とグダグダ会話とナンセンスなギャグだけ。

「ギャグ映画なんだから頭空っぽにして観ろ」って意見もございましょうが、そもそも空っぽにした状態で笑えるギャグってありますでしょうか?
それこそヨシヒコみたいなパロディネタとかは知ってるから面白いもの。
顔芸やって面白いってのは、それまでクールなキャラが崩壊する(または逆に普段は三枚目に徹してるのに戦闘シーンだけイケメンになる)からギャップで面白い。
ただ顔芸してるだけで、カッコいいシーンが少ないとあーあってなってしまう。





一応良かったところをあげると、
・ラスト20分はテンポもよく、内容に無理がないので純粋に楽しめた。
・主題歌が適当な曲じゃなくて孔明の心情を歌った歌になっていて、映画とマッチしていた。
の点。

前者の感じで全編作ってくれればギャグも楽しめるし、「そういう可能性もあったかもね」って思える楽しい映画にはなってたと思う。