あ

猿楽町で会いましょうのあのネタバレレビュー・内容・結末

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます


観終わった時に、ユカがなぜこういう子になってしまったのかをもっと知りたかったという感情と、そこをダラダラと説明するような描写が無くて良かったという感情が同時にきた。


ユカは自分の心の隙間を男の人に埋めてもらわないとダメな子で、一般的には自立した方がいいけど、自立しなくてもユカの心の隙間を全力で埋めてくれるような人と一緒に生きていくこともできる(こういう子はその辺にたくさんいる)。登場人物の中では古着屋の男の子みたいな人とだったら上手くいくんだろうけど、ユカは人を選ぶタイプだからタチが悪い。


小山田も元彼もはじめはユカの心の隙間を全力で埋めていたけど、徐々にその労力の比重が仕事へと移り、いつまでも自立できないユカをこれ以上受け入れることができなくなってしまった。ユカは初めから何も変わっていない。ずっと寂しいだけ。「生きてるだけで、愛。」という映画を思い出した。小山田や元彼はユカから離れることができるけど、ユカはどうしようもない自分から離れることはできない。
あ