AKANE

猿楽町で会いましょうのAKANEのレビュー・感想・評価

猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)
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この脚本に『猿楽町で会いましょう』と名付けてしまうセンスが好きです。新種のしんどさで、あんまり仲良くない人には勧めづらいけど、観る前に戻りたくないし、戻れないなと思う。最後の喧嘩のシーンが脳裏から離れない…
本当のことなんて誰にもわからなくて、レンズ越しの彼女だけが真実だったんじゃないかと思う。その姿を眺めていると、言葉ってなんなんだろ、その気になれば凶器にだってなるそれは、肝心なときにはめっちゃ無力じゃん、とこっちが虚しくなった。
小山田だけは終始まともで、それにずっと救われてた。でも、嘘ばかり吐くユカもその時は本音で叫んでて、その場限りだけど、きっと必死に生きてるだけで、結果『自分がどんな人なのか、知りたくもない』状態になってしまっているのが闇すぎる…。
きっと彼女は同じことを繰り返して生きていきそうだけど、寂しくてたまらない女の子が1人でも減って、彼女たちが自分を大事にできる日がきますように。身体も心も。
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