jam

だれもが愛しいチャンピオンのjamのレビュー・感想・評価

4.0
僕らはありがとうと言いたかったんだ
チームにしてくれた
僕らを世話してくれた

君達が俺を世話してくれたんだ


短気な性格故にプロバスケットボールチームのコーチを解雇されたマルコ
飲酒運転事故のため、社会奉仕活動を命じられた彼は知的障害者たちのバスケットボールチーム"アミーゴス"の指導をすることに

そこには、さまざまな障害を抱えた個性豊かなメンバーたちが。
実際に彼らに接する前には"知恵遅れ"の世話、などど言っていたマルコ。
けれども、一人一人と向き合っていくうちにその価値観が変化していく

チームのメンバー、ロマンの「障害は治せないが、対処方法は学べる」という言葉

正直、ハンディキャップのある人たちを題材とした映画はその線引きが難しいと思うのだけれど。
この作品は、しっかりと彼らの"現実"も描きつつ、それでも普通に、一人一人を尊重していけばいいんだと伝えてくれる

印象的だったのは、マルコの妻←美人、元女優、と高齢初産のリスクについて語るエピソード

生まれてくる子は健常者がいいに決まってる
でも、父親はあなたみたいな人がいい

障害のある、彼らだからこその言葉


と、シリアスなのは実はほんの少しだけ
全編、明るいユーモアがいっぱいで、アミーゴスのメンバーが愛おしくて

毒舌な自信家、コジャンテスがキュート!
彼女に「なれなれしいぞ!」って言われたい(笑)

そして、バスケットボールの全国大会、
決勝戦はそこに至るまでの過程…
バラバラだったチームの快進撃と、如何にして遠征費を捻出したのか、もあわせて楽しめて

手に汗握る試合展開
それまでの賑やかな音が一切消えて

鼓動が響き


ラストの展開も思わず胸にこみ上げるものを感じて

我らは最高 我らは無敵
我らは特別 我らは唯一無二
我らはチャンピオン 

アミーゴスの笑顔は最高!
jam

jam