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ドリームプランのmomoのネタバレレビュー・内容・結末

ドリームプラン(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

映画を通してウィリアムズ一家に一貫して見られた「自信」と「誠実さ」が強さの秘訣なのだと感じた。

まずは自信について。
インタビュアーからの問いに対して、姉妹はウィンブルドンで優勝することが夢でありそれを絶対に成し遂げると笑顔で答える。
目指している選手はいるかという問いに対しては「自分がそう思われる選手になりたい」と答える。
なんて子どもだ…と思う人もいるかもしれないが、何かを頑張っている時は、まずは自分が自分を信じてあげることがものすごく重要なのだ。
彼女たちがそう思えたのは、それだけの努力をしてきているという事実はもちろん、信じてくれる家族の存在が大きかっただろう。

そして誠実さについて。
まず印象に残ったのは、ビーナスが試合に入る前に、ウィルスミス演じる父親がとっていた行動。
娘に対して頑張れ!と言うのは当たり前のことだが、その対戦相手に対しても同様の言葉をかけていたこと。
娘の対戦相手だから憎き相手、というわけではなく、1人の選手として敬意を払っていた姿に非常に好感が持てた。

その姿勢は娘たちにもしっかりと受け継がれており、謙虚で真摯な姿勢が随所で垣間見れた。
強さを鼻にかけることなく練習に打ち込み、終盤の試合でビーナスは誠実に戦った。
試合というのはどうしても勝敗が決まってしまうので、負けてしまえば悔しい、悲しい、応援してくれた人に申し訳ない、などといった感情に飲み込まれる。
しかし、彼女の真摯に戦う姿は多くの人の心を動かした。記録に残る結果だけでなく、その過程に人々は心を揺さぶられるのだ。
試合終了後、多くのファンたちが笑顔で待ち受けるシーンは思わず胸が熱くなった。

この映画を見れば、テニス経験者でなくても何かを頑張りたいと思うはず。
そんなパワーのある作品だと思いました。

2022-08
momo

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