すーとらまん

ドリームプランのすーとらまんのネタバレレビュー・内容・結末

ドリームプラン(2021年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

予告で娘が生まれる前に制作した、テニスの世界チャンピオンに育てるためのプランを元に、実際に育て上げた父親の話。邦題「ドリームプラン」と聞いて、なんか嫌な話だなーと思ったが、実際映画を鑑賞すると少し印象が違いました。

予告でなんか嫌だなと感じた部分は、けして無いわけではないが、映画では、そのプランが凄い、素晴らしいと描いてる訳ではなく、その異常なプランを作らなくてはいけなかった理由を描きたかったんだろうなと感じました。
宣伝の仕方に違和感を感じます。

アメリカで黒人が置かれる立場は色々な映画を観て理解してるつもりでいましたが、練習中にギャングっぽい男たち声をかけられるシーンでは、単純に身の危険を感じるし、悪い道への誘惑、入口がすぐそこにある感じがしたし、通報されて家に警察が来ていたシーンでは、厳しすぎるのは分かってるが、そこまでしないといけない黒人と白人の差も感じたし、一番は、大会に出る出ないの話の時、正直、出してあげれば良いじゃんと思っていたが、世界中の黒人少女達の代表になって、それを背負って行く覚悟があるかなんて思いもしていなく、黒人ってだけでそんな事まで背負わされるなんて、やっぱりおかしいよなと感じました。そしてその覚悟があるって、そりゃ凄い選手な訳だと思った。

ただこの話はけして普遍的な話では無く、才能も運もあって超特別な事例で、親の決めたレールを走らされて不幸になった子もいるってのは理解してないといけないとは思いました。

最後に同じ父親として、黒人だとか自由意志だとか才能だとかは抜きにして、娘たちをここまで信じ抜けるのは凄いなと思った。自分の子供の可能性を親である僕が決めてたこっとって無かっただろうかと少し考えさせられました。
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