もっさん

生きるのもっさんのレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
3.5
時代劇が苦手で、ならば当時の現代劇ならどうだと思い久しぶりに黒澤映画。

今作品は、小説家との出会いから、お亡くなりになるシーンまではすごく魅せられた。
明らかに洋画から影響を受けているであろうダンスホールのシーンや車移動のシーン。
ここら辺は感動を憶えるほどの美を感じたし、美的感覚は時代を越えてくるんだなって。
葬式のところまでは、これが世界の黒澤か!すげえ!流石だな!って思っていました。

主人公のおじさんの印象は濃すぎて、一生忘れないであろうインパクトを受けた。
目の演技がすごい。
ですが、昔の映画特有のセリフの聞きにくさがあるのにさらに役特有のしゃべりが苦手な設定で、、。
そのねちっこい設定が、行動の粘り強さに説得力が増したのでしょうね。

ヒロインがブスだったな、、。

で、いきなりのあの切り替え演出にはかなりビックリしましたがそこからがなー、、。

やっぱり黒澤さんの映画は少し大袈裟でクドく感じる。
どうしてもそれは70年後に生きている自分の感覚だから仕方がないのかな。
本当に素晴らしいと感じる間もあれば、正直ウザったく感じる間もチラホラ。
通して撮影には圧倒されましたが。
あと一作品観て合わなかったらもう観ないかな。小津さんに期待!
もっさん

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