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「生きる」に投稿された感想・評価

Tosi

Tosiの感想・評価

5.0
病は「生」を考え、実行に移す力をもつ。限られた時間というものを実感することによって、動き出すことがあるんどあろう。
自分のために時間と金をつかったことがなかった男が、遊びにでるシーン。
役所のブルシットジョブ。このような経験を通じて、最後の仕事に目覚め、人びとから葬式のシーンで語られる進行は、自分の人生と照らしあわせて考えてしまう。傑作・名作。
kaori2

kaori2の感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

生きるって生きがいを見つけること?
時々なんのために生きてるのかわからなくなるけど、この映画見ても別にわからなかった笑

死ぬことに対してあんま共感できない、、。自分が半年の命って言われたら、、って考えてもすぐに思いつかなかった。今死期言われたら「あーはい」ってなりそう。

主人公のおじいちゃんが、よく吃るところとか、卑屈な雰囲気が、なんか綺麗に感じた。

あとは女の子がかわいかった。
にしや

にしやの感想・評価

3.9
志村喬いい演技するな〜!

とよの言葉で目的を見つけ、「ハッピーバースデー」の歌が流れる中、階段を駆け降りていくシーン、演出上手すぎてゾワッときた。
とよ、奔放で明るくてキッパリした性格でご飯もパクパク食べるのが気持ちよかった。愛嬌がある人間は見ていて気持ちいい。渡辺の気持ちもわかる。

志村喬、口下手な人間がボソボソ喋るかんじがすごく上手かった。
痺れを切らしたとよが、「ねえ、もっとハッキリ言ってよぉ!そんな雨垂れみたいにぽつんぽつん言わないで!」ってはねつける台詞はめっちゃ笑った。

そこからの主人公の働きは第三者の回想で埋め合わせていく見せ方もよかった。
他人から見たら渡辺の人生は不幸にも幸せにも見える。誰が渡辺の真意を理解できるだろうか?人は自分が解釈したいように解釈する生き物だよなぁとしみじみ思った。

渡辺の意思に奮起したように見えた役所のみんなが、翌日になってみるといつも通りに仕事してるのも「人はそう簡単には変われない」という皮肉が効いてていい。

ラスト、子供たちが遊ぶ公園で〆る優しさがよかった。

「なぜ私がミイラになったかというと…それは、つまり…倅のためを思って…だが…倅は全然…そんなことは…すこしも…その…」
「その責任を息子さんに押し付けるのは無理よ。だってそうでしょ?息子さんがミイラになってくれって言ったんなら別だけど。親ってどこの家も似たようなものなのね。うちのお母さんも今のと似たような理屈を言うのよ。お前が生まれたために苦労したんだって。そりゃ生んでくれたことは感謝してるわ。だけど、生まれたのは赤ん坊の責任じゃぁないわよ」
生きるとは何か。
誰もが1度は考えたことのあるテーマ。

何も難しいことは無い。
「今やれることを本気でやる」
それだけで人生救われる。
harema25

harema25の感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

小津派なので…

黒澤さんの映画は…

積極的には

観てないのですが…

何故か

これは映画館で観た…

ブランコで…オジサンが歌ってた…♫
黒澤作品の中でいまのとこいちばんすごいかも。
構成があまりにも斬新で驚く。この組み立て方はいまでも新しいと思うし、改めて黒澤明の非凡さを思い知る。
また、志村喬がカフェからダダダっと降りてきてそれをうける形で若い学生が上がってくるこのシーンの素晴らしさ。あと、ラストの公園ではしゃぐ子供たちとそれを見て肩を落としてトボトボ帰っていく役所勤めの大人たちのコントラスト。
俗にまみれた大人たちに対していかに黒澤がうんざりしてたのかがわかる。

このレビューはネタバレを含みます

死に直面した時に初めて自分が生きていなかったことに気付くって何という皮肉か。
そしてハッピーバースデートゥーユーの直後に遺影。
亡くなったけれど公園作れてみんなもこれからは心入れ替えてハッピー!ではなくて
結末も悲しいけどこれがリアルだよな。
決して娯楽映画ではないけれどまた観たい。

あの変なうさぎの玩具かわいい。

このレビューはネタバレを含みます

公園でひとりぼっちで歌うおじさんだけど
いまにも消えそうなろうそくの火みたいだね
忙しい、まったく忙しい。しかしこの男は本当は何もしていない。この椅子を守る以外のことは。
そんな少しドキッとするナレーションから始まる、30年死んだように仕事をしてきた男渡辺が病をきっかけに『生きる』ことを考え始めるお話。

志村喬のコミュ障を憑依させたような演技が凄い。
モノクロの中で爛と輝く無垢な瞳。
観てる分には良いけど、実際あの挙動不審とギョロリとした瞳で迫られたらかなりコワイと思う。
自分がどう考えてるかなんて、他人には中々伝わらないもんだ。ゆえに渡辺のように真面目だけど口下手な人は噂や憶測で誤解されやすく、お役所の薄っぺらい人たちが美味しいところを持っていく。
そんな渡辺を理解してくれる人がいたのは救い。本当に良かった。

渡辺がはじめて『生きて』作り出したモノ。そりゃ楽しげに歌ってしまうよな。寒さなど感じず、完成した喜びで穏やかに逝ったんだろうな。
ラストの公園から橋を見上げるショット、見切れた揺れるブランコがなんとも温かい気持ちにさせてくれる。
Maiki

Maikiの感想・評価

4.8

このレビューはネタバレを含みます

 〜命短し〜

 人生を平凡に生きてきた男が、ある日余命半年だと分かったら。これは胸に残る不安や後悔と葛藤しながら、「自分の人生とは」「生きるとはなにか」を追求する物語。

 何故あんなにもあの「ゴンドラの唄」が心に刺さるのか。

 【Making】
 余命宣告され自分の人生と対峙し、「生きる」を学ぶ。これだけ聞けば今ではありふれた話なのかもしれない。だが本作はこの手の映画のどれよりも秀逸で、奥ゆかさと感動を秘めている。
 1952年に上映された本作以上のこの手の映画を僕は今まで観たことがない。それほどまでに心に染みた。

 まず当時ではきっと珍しい大胆な構成。
映画全体を通してナレーションが物語を引っ張っていくのだが、前半までは時間軸に沿った普通の流れ。だが志村喬扮する渡辺が「生きる意味」を見つけてから舞台は彼の葬式へと移る。
 初めて見ていると
 「それは大胆すぎる。感動が薄れてしまうだろう」
 と思うのだがその正反対。
 黒澤は渡辺が世の中に残した「生きた証」が、後続の人間やその地域に作用し、彼のレガシーとして残り続けた事を我々に見せていたのだ。
 同じ役人達が彼の遺影の前で渡辺について語り合いながら、我々は彼が必死に生きた5ヶ月間を追っていく。
 役人達の口先だけで渡辺を語る様子は、日本の悪しき「官僚主義」を風刺し、「明日頑張ろう」の様な口だけの人間の愚かさを表している。
 そしてその反面には渡辺の偉業を理解し、慈しむ人々の存在があり、彼らの涙がまた我々の心を突き動かす。

 この斬新かつ
 「『死後に残すもの』が『生きる』を表しているんだぞ」と言わんばかりの構成は、黒澤明の自身の映画への想いを表現しているのかもしれない。

 【Message】
 では「生きる」とはなんだろうか。自分は何の為に生きているのか。それを理解するにはきっと渡辺の立場に置かれないと普通は分からないのだろう。先ほど述べたお役人達がいい例だ。
 だからこそ本作は我々にその素晴らしい機会を与えているのではないか。

 それは「何を残すか」なのかもしれないし、「何を成し遂げるか」かもしれない。
 
 だがその追い求めているものが決して自分の遠くにあるとも限らない。僕が本作を愛した理由の一つがこれだ。
 主人公の求めた「生きる意味」が旅先で見つけた180度違う場所にあるものではなかった。それは何十年も務めた平凡だった役所にあったのだ。

 本作は我々が今生きている退屈な人生を否定しているのではなく、
「自分を取り巻く環境の目線を少し変えてみれば、きっと人生は明るく、有意義なものになる」
という希望とも取ることができる。

 本作はそんな素敵な黒澤のエールなのだ。

 【Summary】
 僕の人生の目標や大義は大まか目印がついている。本作を見てそれを追うことへの不安が少し吹っ飛んだ気がする。
 僕も自身が作った映画を見ながら、『ゴンドラの唄』を歌ってみたいものだ。
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