語り手が優れているほどに、その「語り」によって「語り手」が裏切られることもある。そんなことを思う映画だった。
冒頭でナレーションされるのは「死んだように生きている、つまりは死んでいるも同然」のよう…
30年間無欠勤で市役所に勤める市民課長の渡邊は、これまで時間つぶしかのように役所の椅子に座り続け判子を押すだけの空っぽな日々を過ごしていた
病院の診察に訪れたある日、胃がんを患いあと半年の命だと悟る…
途中でバツっと死んでしまうところが割と新鮮だった。
死を目前にするとスイッチが入るのは人間の性でしょうね。
死でなくとも、締切直前じゃないと動かないので。
湿っ気たっぷりの主人公だけど、第三者が…
何をもって生きると云うか。
『生の短さについて』でセネカは、人生は短くはなく、我々が浪費しているから短く感じるのだと説いた。
●はじまり
渡邉は、市民課長である。
無口で喋るのが得意ではない。「だ…
病気が発覚する→混乱から家出をし、町で遊び呆ける→かつての部下と会う→部下と遊びほうける→部下との会話きっかけで公園づくりを思い立つ→やる気を出す→すぐに葬式の場面→回想で惜しまれる
っていう、思…