生きるの作品情報・感想・評価

「生きる」に投稿された感想・評価

TK

TKの感想・評価

4.2
誰もが考える「生きる意味」。それについて語ろうとするとどうしても安っぽくなってしまうものだけれど、そうはならないのがこの映画のすごいところかな。
無

無の感想・評価

3.0
おっさんばかりの登場人物の中で、とよの存在は雲間に差す一筋の光のようにキラキラで、心なしかデートシーンだけカラーに見えるような気がした(笑)
彼女を下世話な葬式の場に登場させない演出がにくい。
る

るの感想・評価

4.0
定年間際まで役所でただ印鑑を押すだけが仕事だったじいさんが、死ぬ前に自分を変えようとするお話。
“生きる”とは何なのかに踏み込んだ黒澤映画。

生き方について問われている感じがして、濃厚な哲学書を読んだ気分になる。
最近話題になってた「君たちはどう生きるか」にも似た印象。
それでも映画の撮り方は素人目で見ても明らかに卓越してた。

後半の役人たちの部分はかなり強烈。あれこそ正しい、自分も変わろうとみんないうが、行動に移す人は全くいない。
く~~~!!
ストーリー展開の構造が入念で、新鮮に感じられた。日々を生きる私たちは、果たして本当に「生きる」ということを遂行しているのか、考えさせられた。
演出の凄さと、画づくりに無駄がない。黒澤明はどの作品を観ても画で伝えようとするためセリフにも力がある。
“Happy Birthday to you.”

「いのち短し恋せよ少女」が印象的ですが、あえてこちらを!
もう一度生まれ変わって、生きる。そんな学びを得たいと思ったので。

死に怯える姿や、息子から酷い扱いを受ける姿、また虚しいだけ散財してしまう姿…見てられないです。
そんな中、渡辺さんに力を与えてくれた彼女。元上司からあんなに食事に誘われたら、怖いよね。笑
若い女性から生命力もらえるって、有難い最後のチャンスだったのかも。

瞬きしてる?ってくらい目力が強い。
命が生まれ変わっても、お化けみたいな出で立ちは変わらない 笑
彼女が出てくるのは中盤だけという点や、話の終わり方にセンスを感じましたね。

あと半年しか生きることが出来ないとしたら、必ずこの人生を終わりにしなくてはいけないとしたら、私はなにを作ろうかな。
ふじこ

ふじこの感想・評価

3.1
むかーし観たけど、今見たらまた見方が変わってるかもしれないな
NOOO000ooo

NOOO000oooの感想・評価

4.5
「町内のゴミ箱を片付けるのにそのゴミ箱がいっぱいになるくらいの書類が必要」なんてギャグでしかないけど、実際のところ劇中で語られるように昔も今も「何もやらないことが仕事で、それ以外は過激行為」というのはあながち外れではなさそうだし、議員は集票とゼネコン利権にだけ興味を示すようで、、、みたいな一連のお役所描写はダニエルブレイクを思い出さずにいられない腹立たしいもので、そんな市民課長に30年間従事して死んだように生きてきた主人公が胃癌という十字架を背負ったのをキッカケに生きる意味を見出していく。
遊びに見出そうとしてハットを新調し地下のシャンソンbarへ行き、2件目はさながらトリフォーのピアニストのようなピアノディスコでビバップする。そんな1950年代の時代風俗を垣間見れるのも楽しいし、ジャズピアノや遊び人たちのハイカラなファッションやらかっこいい。
遊びにも女にも生きる意味を見出せなかった主人公が見出した生きる意味は、黒澤監督自身の生きる糧なのだろうと思わせられるものであり、志村喬が歌う「命短し恋せよ乙女」は映画史に残る沁みるもので、誰もが自分の人生に思いを馳せずにはいられないのではなかろうか。
154

154の感想・評価

4.0
2018/9/9

権威に弱いという日本人の性質。出る杭は打たれる、が当たり前なもんだから現状はなかなか変わらない..集団が大きければ大きいほどに。その杭の役を全うするには、周りに見返りを求めないくらいの、まさにそこに人生の使命を見出すくらいの情熱がなければならない。そこまでしなくちゃ、その集団を動かすことができない。もっと悪いと、命をかけても動かせない。
世の中をよりよくすることに妨げとなっていることは金や物資の不足以上に、こうした“和”を乱したくない、という集団心理..なのかもしれない。

通夜で、居合わせたお役所の人々と焼香しに来た人たちの証言が一つ一つ合わさり、なぜあの“ミイラ”だった渡辺さんが、なぜある日突然ちょっと怖いくらい一生懸命に公園建設に当たることになったのか..という謎が解けていく。
そうして、彼の行動を疎ましく思っていた人々は、自分たちを恥ずかしく思い始める..
しかし自分の使命を全うすることが目的だった渡辺さんにとっちゃ、人からの賞賛や批難なんてどうでも良いことだったと思います。けれど、その人の頑張りを見てくれている人は、少なからずいる。その頑張りを見ていた人がそこから勇気をもらい、そうして世の中が少しずつ少しずつ良くなっていくのかもしれない。

それと、子供に見返りなんて求めたら痛い目みるよね。「子供のため」って言葉は、怖い。場合によっては相手にトラウマを植え付けかねないので、簡単に言っちゃいかんと思う。

それにしても志村喬の無言の眼差しは雄弁に語りかけてきますね。自分の想いを喋ることに慣れていなくて、いちいち言葉がつかえてしまう..という設定ゆえに、あの深い眼差しが痛い。あんな目で見つめられたら誰だって目を逸らしたくなるでしょうけど、その目を見つめ返す人もいましたね..ヤーさんのボスとか。
渡辺という一人の男を描き、彼自身の生きる意味や周りの人間たちが与える影響と逆に周りに与えた影響、ただ漠然と生きるより、何が行動を起こして生きるほうがいいに決まっている。

といったような人生観を改めて考えさせられるメッセージや、市役所で働く人々を一部風刺したような、全体的に印象的なテーマの多い本当に素晴らしい映画でした。いろいろ勉強になりました。

志村さんの声が小さいのはわざとそういう演技をしてたからなのかな?
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