ジョーが自分に重なるところがところどころあって今の私には随分刺さる作品だった。ソウルの世界と現実世界の設定もうまくできていて説得力があった。大人向けの話しかと思ってたけど、子どもも楽しめるし、きっと子ども目線でも色々感じるところがあるんじゃないだろうか。
ジョーはそもそも十分に恵まれているように思うけど、それでも理想を追うのは間違っていない。けど、自分で決めた理想だけが生きる意味じゃないってことは大人になるごとに理解できる。理解できるけどなかなか飲み込めない。自分の子どもに親の理想を押し付けたくなるのは自分が諦めた何かへの執着からなのかもしれない。でも子どもにとってはそんなこと大切でも何でもなく、もっと純粋な目で世界を見ているんだなぁ。大人もそういう純粋な目線を忘れないようにすればもっと人生を楽しめるんだろうなぁ。
合理的に、堅実に、手堅く生きなきゃ、という凝り固まった先入観が解きほぐれるようないい映画でした。
